最初に聴く、名曲名盤*ムター、カラヤン指揮ベルリン・フィル メンデルスゾーン、ブルッフ・ヴァイオリン協奏曲

武者がえし

2020年06月15日 14:00

通販レコードのご案内 カラヤン節の極み。

《独ブルーライン盤》DE DGG 40 0051 カラヤン&ムター メンデルスゾーン&ブルッフ・ヴァイオリン協奏曲 長岡鉄男外盤ジャーナル及びレコード漫談推奨ディスク。メンデルスゾーン、ブルッフのヴァイオリン協奏曲のカップリング。
 カラヤンの録音で一番充実しているのは1970年代後半から80年代前半の録音。再録音の多いチャイコフスキー、ドヴォルザーク、ベートーヴェンと1970年代の演奏は緊張感が違うと思う。円熟してカラヤン節の極みとでも言える。レコード録音の壺を先天的に把握していたカラヤンのオーケストラの鳴らしっぷりは、ダイナミック・レンジが非常に大きい。ノイズに埋もれないレコード録音の理想を手に入れて、弱音部では繊細きわまりない音楽を作り出し、強奏部分では怒濤の迫力で押してくる。その較差、落差と云ってもいいのかな、他の指揮者ではなかなか見られないカラヤン流の演出。
 ベルリン・フィルの迫力も頂点に達している。個々の楽器が当然のように巧いし、全体がよく揃っている。ムターもカラヤンの意図を良く理解している。カラヤンの教えに忠実に弾いているのか、2人共に同じ目標を目指していたからか、現在のムターのスタイルも延長線上にあるのでカラヤンの美点を吸収したのかもしれない。
 個人的には大評判のメンデルスゾーンよりブルッフの演奏の方が好みである。録音もブルッフの方が優秀。音場はワンポイント録音のような広がりがあり、ドイツ・グラモフォンらしい切れもある。初期のデジタル録音の良さが出た優秀録音盤と言っていい。
1980年9月ベルリン、フィルハーモニー。ギュンター・ヘルマンス録音、ギュンター・ブリーストのプロデュース。優秀録音、名盤

 2532 016 と同マスターを使用した『クラブ・エディション』。『カラヤンと華麗なるソリストたち』の一枚に数えられている当時17歳のムターが初めて挑戦したロマン派ヴァイオリン協奏曲の名作2曲のレコーディング。どちらもたった2回のセッションで録音されました。17歳のムターがカラヤン&ベルリン・フィルに臆せず立ち向かっていっている姿が彷彿とさせられる白熱したところを感じます。
 メンデルスゾーンではカラヤン&ベルリン・フィルの厚みのある響きがムターのソロを盛り立て、スケールの大きな演奏を繰り広げています。
 白眉はブルッフ。かつては三大ヴァイオリン協奏曲に位置づけられていた名曲だけに数々名演奏は聞きましたが、これほど迫力に満ちた演奏は初めて聞くような新鮮さを感じます。
 この曲は協奏曲としては変わった構成で、第1楽章には「前奏曲」というタイトルを付け、第2楽章がメイン、第3楽章が終曲となっています。聞き所は第2楽章の瑞々しいロマンティシズムで、ムターの魅力が最大限に発揮されています。クライマックスは、これがとても協奏曲の伴奏とは思えぬ素晴らしさで、ムターの力強いヴァイオリンとともに曲の美しさを満喫できます。もちろんカラヤンは威圧的にねじ伏せるようなところはなく、ムターのヴァイオリンを受けて立っているものの、だからと言って手加減はしていない、そんな感じを受けます。

メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲には第3者の手が入っている。

 シューベルトの交響曲第8番ハ長調は、足跡をたどっていたシューマンがシューベルトの兄の家で発見した。迎える用意がなく、メイドが火をつけようと紙の束を引っ張りだしたのが目にとまった。まさか、それが未発表の交響曲だった。未完成の曲がシューベルトには多くて、存在をめぐって、番号付けはよく変わり、交響曲第7番となったり、交響曲第9番と呼ばれた。メンデルスゾーンの交響曲も作曲順ではなく、また後述するが、あえなくメンデルスゾーンの名曲も同じ憂き目に遭っていただろう。
 ヴァイオリン協奏曲には2曲あるが、ホ短調の協奏曲だけが作曲されたように信じこまされている節がある。それはベートーヴェンの交響曲第10番を数えたくない事情に似ていないか。メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ホ短調といえば、あまり音楽を聴かない人でも、最初の出だしの部分くらいは、知っているくらいポピュラーな曲のひとつです。発端から初演まで6年の歳月をかけた。3つの楽章からなっているが、これらを中断なく続けて演奏するよう指示されている。連続して演奏するようにという指定は、作品の持つ流動感や漸進性を中断させないための配慮で、各楽章の楽想はむしろ独立性が強い。ベートーヴェンに手本をとったスタイルは、一小節の前奏でいきなり独奏ヴァイオリンがカデンツァで開始する点でも《皇帝》協奏曲や第4番を思い出す。
“着想”からではないのは、1838年、フェルディナント・ダヴィッドに送った手紙で「翌年の冬までにはホ短調の協奏曲を贈る」との内容が根底にある。しかし、実際に翌年には完成せず、演奏上の技術的な助言をダヴィッドから得ながら作曲は進められ、現在の形になるまでの過程がダヴィッドの手元に残っている可能性はあった。イタリア人ヴァイオリニストのルイジ・アルベルト・ビアンキが興味をいだき、調査を開始し楽譜の原典版 ― メンデルスゾーンの自筆楽譜の行方を追った。当然、メンデルスゾーンの資料がドイツに残っているはずはない。第2次世界大戦中に他の膨大な楽譜と一緒にベルリンからソ連、ポーランドに持ち出され、幸いにしてポーランド南部にあるヤギヴォ大学で発見した。
 その自筆楽譜には「1845年3月13日初演」と書かれており、初演者ダヴィットの署名があるので少なくとも初演の楽譜に近いものだろう。メンデルスゾーンは1842年から44年ごろにかけてホ短調のピアノ協奏曲の作曲を試みたが、2楽章までのピアノスコアと第1楽章冒頭のオーケストレーションに手を染めたところで中断してしまう。この曲はヴァイオリン協奏曲と調性が同じであり、類似点が多く指摘されていることからメンデルスゾーンは同曲作曲の途中でヴァイオリン協奏曲に移行したのではないかと考えられている。結局この作品が完成したのは、最初の手紙から6年後の1844年9月16日のことであった。名を伏せ

通販レコード詳細・コンディション、価格

Anne-Sophie Mutter, Herbert von Karajan, Berliner Philharmoniker – Mendelssohn – Konzert für Violine, Bruch – Konzert für Violine Nr.1 – Deutsche Grammophon 40 0051

プロダクト

レコード番号
40 0051
作曲家
フェリックス・メンデルスゾーン マックス・ブルッフ
演奏者
アンネ=ゾフィー・ムター
オーケストラ
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮者
ヘルベルト・フォン・カラヤン
録音種別
STEREO
BLUE LINE, STEREO DIGITAL (140g),Release 1981。

コンディション

ジャケット状態
EX
レコード状態
M-
製盤国
DE(ドイツ)盤
《ブルーラインラベル》外周が青の二重線で囲まれたものです。

通販レコード

詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。 


オーダーは
品番 / 34-16821


販売価格
2,000円(税別)


「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。
レコードサウンド/カテゴリ指定

通販レコードの購入にあたって・確認とお問い合わせは

プライバシーに配慮し、会員登録なしで商品をご購入いただけます。梱包には無地のダンボールを使用し、伝票に記載される内容はお客様でご指定可能です。郵便局留めや運送会社営業所留めの発送にも対応しております。


初期盤・クラシックレコード専門店「RECORD SOUND」
入手のメインルートは、英国とフランスのコレクターからですが、その膨大な在庫から厳選した1枚1枚を大切に扱い、専任のスタッフがオペラなどセット物含む登録商品全てを、英国 KEITH MONKS 社製マシンで洗浄し、当時の放送局グレードの機材で入念且つ客観的にグレーディングを行っております。明確な情報の中から「お客様には安心してお買い物して頂ける中古レコードショップ」をモットーに運営しております。

関連記事