通販レコードのご案内 ショルティとウィーン・フィルによる真のプロフェッショナルとしての偉大な名演奏。
《英ワイド・バンドED3盤》GB DECCA SET418-21 ショルティ R.シュトラウス・ばらの騎士(全曲) クレスパン、ドナート、ミントン、ユングヴィルトといった名歌手を配し、デッカ社がショルティとウィーン・フィル、豪華歌手陣を仕立てて最高の録音スタッフで作り上げた名盤。18世紀のウィーンにおける貴族の生活を舞台にした、リヒャルト・シュトラウスのオペラの中で人気の高い楽劇《ばらの騎士》。ショルティの名声を決定的にしたのは、ウィーン・フィルとのワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」の初のスタジオ録音(1958~1965年)であったと言うのは論を待たないところだが、その歴史的なスタジオ録音を終了させた後に本盤セッションは行われた。
ゲオルグ・ショルティはもともと『ばらの騎士』を高く評価しており、それは1959年にコヴェント・ガーデン王立歌劇場にデビューした際にこのオペラを採り上げていたことからも容易に想像できます。1968年録音の本盤を挟んで、デビューから25周年を祝った1985年の公演でも、ショルティは再びこの作品を上演した。
自伝には、亡くなる直前のリヒャルト・シュトラウスをショルティが訪ね、作品について教えを受けたことも書かれています。つまり彼の演奏は、作曲者直伝というわけです。さらに本盤で嬉しいのは、オーケストラがウィーン・フィルという魅力。リヒャルト・シュトラウスの活躍した世紀末から第一次世界大戦前夜の独墺は、絵画の世界では官能的なユーゲント・シュティール、クリムトやエゴン・シ―レ、建築界では後にバウハウスを創設したグロピウス、精神医学では、フロイトが活躍していた時代であり、ウィーンはまさに爛熟に域に達していました。
ウィーンを舞台としたこのオペラにとって、彼らの響きが最も相応しいことは言うまでもないでしょう。ショルティの特徴とも言える強靭とも言えるリズム感とメリハリのはっきりとした明朗さが、リヒャルト・シュトラウスが施した華麗なオーケストレーションを細部に至るまで明晰に紐解くのに成功し、スコアに記された音符の数々を忠実に音化したという意味での完成度の高さは天下逸品。ショルティのややシャープに過ぎるアプローチに適度の潤いと温もりを付加させているのが、ウィーン・フィルの極上の美演であると言えるところであり、その意味ではショルティとウィーン・フィルが、お互いの相乗効果を発揮させている。
成熟した女性の艶やかさと気品を併せ持つクレスパン、この録音の数年後にメトロポリタン歌劇場へのデビューをオクタヴィアンで飾ったミントン、そして最近は元帥夫人役でも活躍を続けるドナートと、充実の歌手陣も魅力的。特に、彼女らの終幕の三重唱を是非お聴きいただきたい。元帥夫人をレジーヌ・クレスパンが歌っているのが最大のポイント。シュヴァルツコップとも違った繊細さで、「パリのプリマ」という呼び名に相応しい歌唱を聴かせてくれている。
また、ファニナル家の執事長にはバッハ録音でも有名なクルト・エクヴィルツ、宿の主人役にはアントン・デルモータらも出演しています。さらに、第1幕で登場する歌手役にルチアーノ・パヴァロッティがフィーチュアされているなど、聴き所満載です。
村上春樹「騎士団長殺し」にも
ゲオルク・ショルティ指揮ウィーン・フィルハーモニーの演奏のLP
と珍しく具体的な盤まで指定して登場した歴史的名盤です。
1968年11月、1969年6月ウィーン、ゾフィエンザールでのクリストァー・レイバーン&ジェームス・ロック/ゴードン・パリーによる録音。豪華カラーブックレット付属、優秀録音、名演、名盤