聴き所満載*パリのプリマの元帥夫人 クレスパン ショルティ ウィーン・フィル リヒャルト・シュトラウス「ばらの騎士」

武者がえし

2020年02月01日 08:00

通販レコードのご案内 ショルティとウィーン・フィルによる真のプロフェッショナルとしての偉大な名演奏。

《英ワイド・バンドED4盤》GB DECCA SET418-21 ショルティ R.シュトラウス・ばらの騎士(全曲) クレスパン、ドナート、ミントン、ユングヴィルトといった名歌手を配し、デッカ社がショルティとウィーン・フィル、豪華歌手陣を仕立てて最高の録音スタッフで作り上げた名盤。18世紀のウィーンにおける貴族の生活を舞台にした、リヒャルト・シュトラウスのオペラの中で人気の高い楽劇《ばらの騎士》。ショルティの名声を決定的にしたのは、ウィーン・フィルとのワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」の初のスタジオ録音(1958~1965年)であったと言うのは論を待たないところだが、その歴史的なスタジオ録音を終了させた後に本盤セッションは行われた。
 ゲオルグ・ショルティはもともと『ばらの騎士』を高く評価しており、それは1959年にコヴェント・ガーデン王立歌劇場にデビューした際にこのオペラを採り上げていたことからも容易に想像できます。1968年録音の本盤を挟んで、デビューから25周年を祝った1985年の公演でも、ショルティは再びこの作品を上演した。
 自伝には、亡くなる直前のリヒャルト・シュトラウスをショルティが訪ね、作品について教えを受けたことも書かれています。つまり彼の演奏は、作曲者直伝というわけです。さらに本盤で嬉しいのは、オーケストラがウィーン・フィルという魅力。リヒャルト・シュトラウスの活躍した世紀末から第一次世界大戦前夜の独墺は、絵画の世界では官能的なユーゲント・シュティール、クリムトやエゴン・シ―レ、建築界では後にバウハウスを創設したグロピウス、精神医学では、フロイトが活躍していた時代であり、ウィーンはまさに爛熟に域に達していました。
 ウィーンを舞台としたこのオペラにとって、彼らの響きが最も相応しいことは言うまでもないでしょう。ショルティの特徴とも言える強靭とも言えるリズム感とメリハリのはっきりとした明朗さが、リヒャルト・シュトラウスが施した華麗なオーケストレーションを細部に至るまで明晰に紐解くのに成功し、スコアに記された音符の数々を忠実に音化したという意味での完成度の高さは天下逸品。ショルティのややシャープに過ぎるアプローチに適度の潤いと温もりを付加させているのが、ウィーン・フィルの極上の美演であると言えるところであり、その意味ではショルティとウィーン・フィルが、お互いの相乗効果を発揮させている。
 成熟した女性の艶やかさと気品を併せ持つクレスパン、この録音の数年後にメトロポリタン歌劇場へのデビューをオクタヴィアンで飾ったミントン、そして最近は元帥夫人役でも活躍を続けるドナートと、充実の歌手陣も魅力的。特に、彼女らの終幕の三重唱を是非お聴きいただきたい。元帥夫人をレジーヌ・クレスパンが歌っているのが最大のポイント。シュヴァルツコップとも違った繊細さで、「パリのプリマ」という呼び名に相応しい歌唱を聴かせてくれている。
 また、ファニナル家の執事長にはバッハ録音でも有名なクルト・エクヴィルツ、宿の主人役にはアントン・デルモータらも出演しています。さらに、第1幕で登場する歌手役にルチアーノ・パヴァロッティがフィーチュアされているなど、聴き所満載です。
 村上春樹「騎士団長殺し」にもゲオルク・ショルティ指揮ウィーン・フィルハーモニーの演奏のLPと珍しく具体的な盤まで指定して登場した歴史的名盤です。
1968年11月、1969年6月ウィーン、ゾフィエンザールでのクリストァー・レイバーン&ジェームス・ロック/ゴードン・パリーによる録音。豪華カラーブックレット付属、優秀録音、名演、名盤
  • 元帥夫人(マルシャリン)・・・レジーヌ・クレスパン(ソプラノ)
  • オックス男爵・・・マンフレート・ユングヴィルト(バス)
  • オクタヴィアン・・・イヴォンヌ・ミントン(メッゾ・ソプラノ)
  • フォン・ファーニナル・・・オットー・ヴィーナー(バス)
  • ゾフィー・・・ヘレン・ドナート(ソプラノ)
  • ヴァルツァッキ・・・マレー・ディッキー(テノール)
  • アンニーナ・・・アン・ハウエルズ(メッゾ・ソプラノ)
  • マリアンネ・ライトメッツェリン・・・エミー・ローゼ(ソプラノ)
  • 警部・・・ヘルベルト・ラクナー(バリトン)
  • 侯爵家の家令・・・フーベルト・プリコーパ(テノール)
  • ファーニナル家の家令・・・クルト・エクウィルツ(テノール)
  • 家主・・・アントン・デルモータ(テノール)
  • 公証人・・・アルフレート・イェーガー(バス)
  • 歌手・・・ルチアーノ・パヴァロッティ(テノール)
  • 小間物屋・・・ローズル・シュヴィガー(ソプラノ)

通販レコード詳細・コンディション、価格

プロダクト

Richard Strauss ‎– Der Rosenkavalier, Decca ‎– SET 418-21
レコード番号
SET418-21
作曲家
リヒャルト・シュトラウス
演奏者
レジーヌ・クレスパン マンフレート・ユングヴィルト イヴォンヌ・ミントン オットー・ヴィーナー ヘレン・ドナート マレイ・ディッキー アン・ハウエルズ エミー・ローゼ ヘルベルト・ラクナー フーベルト・プリコーパ クルト・エクヴィルツ アントン・デルモータ アルフレート・イェーガー ルチアーノ・パヴァロッティ ローズル・シュヴィガー ウィーン国立歌劇場合唱団
オーケストラ
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮者
ゲオルク・ショルティ
録音種別
STEREO
NARROW BAND ED4, STEREO 4枚組(140g/140g/140g/150g), Release 1969, Stamper 4G/3G/3G/3G/3G/3G/3G/3G。

コンディション

ジャケット状態
EX
レコード状態
M-
製盤国
GB(イギリス)盤
SXL ナローバンド ED4 スモール・ラベルと日頃は呼んでいます。ED1 から比べると中央の「FULL FREQUENCY ...」の幅が狭くなり重量も軽くなります。ナローバンドが初版になる LP も多くあり、製盤技術、材質は安定していて再生の難しい ED1 と比べて再発盤でも初版より優れているケースも有ります。SXL 6435 と 6447 、6449 以降はナローバンドが初版となります。総じて価格は手頃ですが、SXL6529(メータ指揮ロス・フィル 「惑星」)、SXL6721(チョン・キョン・ファ バッハ パルティータ)等は高額です。この2枚はジャケットの痛みが激しくても一度は手元に置きたいと思うものなのでしょう。

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オーダーは
品番 / 34-8705
販売価格
6,000円(税別)
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入手のメインルートは、英国とフランスのコレクターからですが、その膨大な在庫から厳選した1枚1枚を大切に扱い、専任のスタッフがオペラなどセット物含む登録商品全てを、英国 KEITH MONKS 社製マシンで洗浄し、当時の放送局グレードの機材で入念且つ客観的にグレーディングを行っております。明確な情報の中から「お客様には安心してお買い物して頂ける中古レコードショップ」をモットーに運営しております。


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