昨今、女神を意味するディーヴァという言葉が安易に使用されるきらいがある。しかし、真にディーヴァらしい、気品に満ちたディーヴァを戦後のオペラ界で探すとなれば、やはりマリア・カラスとなるでしょう。しかし、そのマリア・カラスと云え、真のディーヴァの地位に留まっていられたは、英 EMI のレッグと関係を持った1952年ごろから1964年晩年のトスカ録音の12年位と以外と短い。
海運王オナシスとの恋にやぶれ、晩年催眠剤に頼り、孤独の中、53歳でこの世を去ったマリア・カラスは
波乱万丈の生涯をおくった伝説のプリマドンナです。カラスほど
悲劇のヒロイン を演ずるのに相応しいプリマドンナはいない。
マリア・カラスの表現は、ビブラートもちょっと耳につく感じもあり、とにかくアクは強いです。技術的には完ぺきではないんですけど、音楽が生きていると言うんですかね。なんと言ってもプレートル/パリ国立歌劇場o.の音色にラテン的な明晰さがあふれているのがいいですね。しかも軽妙なリズムで覇気があります。非常に快活で生き生きしてるのです。旋律ものびのびと歌ってます。ホルンの軽い音色にかかるヴィブラート、これがまたフランス的で粋ですね。なかなかこの生命力はいいですね。
生命感と強い説得力がある録音が気がつけば半生記経過しようとしている。録音1964年12月。この録音が今日まで色褪せないのは、カラスの魅力の全てを表出した強烈な歌唱とカラスの生涯が重なっているからではと思います。1962年7月パリのサロワグラムでのセッション、声の調子やその気迫と歌心は全盛期を過ぎていますが素晴らしい。かつてのカラスのソプラノよりも少し重い声質で、メゾのような響きを持っています。
本盤を聴き直す度に、カラスは紛れもない不世出のソプラノだったのが良くわかる名盤です。
1964年12月、パリ、サルワグラム優秀録音、名盤、名演、ブックレット付属。
■初発:1965年
通販レコード詳細・コンディション、価格
- レコード番号
- SAN149-50
- 作曲家
- ジャコモ・プッチーニ
- 演奏者
- マリア・カラス カルロ・ベルゴンツィ ティート・ゴッビ レオナルド・モンレアーレ ジョルジョ・タデオ
- オーケストラ
- パリ音楽院管弦楽団
- 指揮者
- ジョルジュ・プレートル
- 録音種別
- STEREO
WHITE ANGEL ED1, STEREO 2枚組(150g/150g), Release 1965, Stamper 2G/2G 2G/5G。
(ホワイト・エンジェル)
1960年代の初め、英 EMI はオペラや、声楽といった部門に特化した SAN シリーズを新たに作った。EMI がエンジェルマークを復活させたラベルでニッパーとエンジェルが両方描かれているのはレコード会社の興隆を誇っているようです。デザインは金色の地に白色のニッパーとエンジェルが上下に描かれ、中央上部に扇形で「HIS MASTER'S VOICE」と書かれています。SAN 101 ~ 203 辺りがこのデザイン。セットもの箱入りとして販売されることも多くありました。ラベル面の SAN とは別に箱自体に SLS のセット番号が振られていますので、カタログ番号は時に混乱してしまいます。
- ジャケット状態
- EX
- レコード状態
- M-
- 製盤国
- GB(イギリス)盤
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オーダーは
品番 /
34-22456
販売価格
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