通販レコードのご案内 モントゥー唯一の録音 ― 豊かな響きに支えられた、壮大かつ凝縮力のある演奏。
《ザ・スーパー・アナログ・ディスク FFSS LONDONレーベル 190グラム重量盤》JP LONDON K38C70023 ピエール・モントゥー ロンドン交響楽団 シベリウス・交響曲2番 フィンランドの国民的大作曲家シベリウスは、7曲の番号付きの交響曲を残していますが、最もポピュラーなのがこの第2番。北欧の森と湖の自然を思わせる抒情性とロマンティックな情熱に満ちた名作です。シベリウスの《交響曲第2番ニ長調 作品43》はフランス生まれの大指揮者ピエール・モントゥーが残した唯一のシベリウス録音として知られる、洗練の中にもぬくもりを忘れない格調高い演奏で、モントゥーを語る上では欠かせない晩年に遺した名盤の一つ。
- 比類なき広大な周波数レンジ(10Hz~35KHz)
- めざましいトランジェント特性(卓越した解像度)
- 迫真のエネルギー感(瞬発力ある圧倒的な迫力)
- 低歪率(清澄な透明感、混濁のない音質)
- アナログの精密度(キメが細かい、なめらかな肌触り)
等のクオリティを有し、特別高品質材料を使用した超重量レコード(180g)に特別限定プレス
と謳われたこのレコード盤の宣伝文句は30年前は「誇大広告」と不審に思いましたが、オーディオ装置止揚した故か、やはり一級のオーディオファイル盤として再認識できました。
イギリスには以前よりシベリウスの演奏史が多くあるため、シベリウスが活躍したフィンランドに限らず北欧以外のヨーロッパにおいてはオーケストラにとっても十分親和性の高い曲であり、晩年のモントゥーにとってレアな曲とは言え慈しみのある解釈はステレオ初期においても名盤と評価されていました。また、1963年の第6回大阪国際フェスティヴァルでの来日時に、「エニグマ変奏曲」と共に日本で演奏されたことでも広く知られています。
モントゥーの指揮は冒頭から引きつけるものがある。一言で表現すれば〝大人の風格〟か、明快さ、明朗な演奏。若手のやる気満々の指揮者のような情熱の発散ぶりに驚きを禁じ得ません。メカニックな響きはどこにもなく、細部を緻密に掘り下げるのではなく、全体の曲の雰囲気作りと大きな有機的なフレージングを信条とした演奏は、今聴いても新鮮です。曖昧な部分がなく、それでいてスケールは極めて大きい。テンポにもフレージングにもまったく無理がなく、表情はさりげないのに味わいがあって滋味豊か。
モントゥーは、ブルーノ・ワルターと同じで70歳を過ぎてから益々意気盛んといった感じの人物者。健康的な快速テンポはこの老人の何処に潜んでいるのだろうか、微妙なニュアンスの豊かさ、スポーツ的にとどまらない陶酔感、推進力を裏付ける音楽性 … 。晩年残された録音は全て傾聴に値するといいたくなるほどの名演揃いで、加えて、最晩年になってもあまり衰えることの無かった気力・体力にも恵まれた所為か、ステレオ録音にも素晴らしい演奏がたくさん残されている。何かと共通点の多いワルターとモントゥー、永遠に其の名を刻む大家と言えよう。
若いが年寄りめいた演奏をする指揮者が多い昨今、モントゥーのような指揮者が現れる事希求します。しかし思うにモントゥーというマエストロは、「春の祭典」のセンセーショナルな初演等々近代音楽で名を馳せましたが、晩年に近づくにベートーヴェンやブラームスなどの古典モノに傾倒した指揮者ですね。同時期のドヴォルザークの交響曲第7番も唯一の録音。響きの豊かさでもさることながら、気品がありながらも高揚する場面も随所に備えた、まさにこの曲を味わうには最適の盤です。当時まだ第7番はそれほど録音される機会は少なかった作品であり、どちらかと言うと有名な第8番や第9番と多少異なり、民族色を前面に出した解釈が多い曲でしたが、いち早く曲の魅力をグローバルに打ち出したモントゥーの指揮は出色でした。
現在では英デッカ・レーベルで聴くことが出来るが、初発はRCA LIVING STEREO レーベルからリリースされた。録音場所はキングスウェイ・ホールで音質は低域は厚くないが明確で良好。もちろん本盤は欧州セッションですから、蜜月関係にあった英デッカチームのミシャエル・プレムナー、エンジニアは大御所ケネス・ウィルキンソンが担当した録音だ。日本ビクタープレス盤、ステレオ録音。
1958年6月18〜20日ロンドン、キングスウェイ・ホールでのモノラル&ステレオ録音。優秀録音、名演、名盤。ほぼノーノイズのミント盤。