2020年01月16日 11:00
ヨーロッパ的気品を持たない無骨な演奏がかえって刺激的な魅力を生み出している唯一無二のオーディオファイル盤に仕上がってる名盤で米国THE ABSOLUTE SOUND誌所謂TAS推薦盤としても高名。それもケネス・ウィルキンソンとゴードン・バリーが録音エンジニア務めているから当然言えば当然、オーディオルームがホールと化します。
半世紀にわたり一貫してDECCAに録音し数々の名盤を遺した重要なアーティストであり続けた。そのレパートリーは多岐にわたり、バッハからショスタコーヴィチまで幅広く網羅。おそらく有名交響曲作家で1曲もやっていないのはシベリウスぐらいではないか。ショルティは、1972年5月から1974年9月にかけて、シカゴ交響楽団を指揮して初のベートーヴェンの交響曲全集を録音しました。さらに、その後1986~89年にも再録音がなされています。それ以前、1950年代に録音されたロンドン・フィルハーモニー管弦楽団やウィーン・フィルとのレコードは全集に至っていませんでした。特に5、7、9番は2回目の全集より力強さとアグレッシブさが前面に出ており、より良い。3つの会場を使った彼らの録音にありがちな事情ですが統一感があり、一番状態が良いのが第9番で、響きを抑えて明瞭感と質感を確保し、締まりのある中低域が気持ちよく響く仕上がり。
来日時のベートーヴェンに感心したことを思い出させる、ただし推進力のあるだけの爆演ではなく、非常に生真面目な演奏でスコアに書かれた一つ一つの音を大事にしたベートーヴェンである。ショルティの音楽の特性は硬派、豪快、ダイナミックで、甘えのない厳格かつ躍動感に溢れる演奏。その反面 、比類なき生彩に満ち満ちた輝きを放つ。早いテンポでオーケストラを煽り、楽器を鳴らしまくるため聞き逃されてしまうが、対位法などのオーケストレーションを含む曲の構造に留意し精緻なアンサンブルを要求するといった論理的なアプローチも特色の一つで、完全主義者といわれる所以でもある。サー・ゲオルク・ショルティならではの筋肉質な演奏で、鮮やかに浮かび上がるベートーヴェンの交響曲特有のフォルムの美しさや堅牢さを味わえる。
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