2020年06月22日 23:00
ブルーノ・ワルターがその最晩年に、録音用に特別編成されたコロンビア交響楽団と録音した人間味あふれるブラームスの交響曲第4番。歴史的名盤です。情緒に流されることなく最初から最後まで続くテンションの高さは、弦楽セクションにウィーン・フィルのメンバーが北米ツアー中に参加したからこそもあろう。
極めて男性的なワルターがここにいます。その音は力強く、そして、そう思わせる音質です。ここで言う「男性的」とはワイルドでたくましいという例えではない。はきはきしていて速いところもあり、一方、弛むところではフレーズの後ろ側でぐっと遅くします。その伸び縮 みがワルター節なのでしょう。緩徐楽章での滑らかでふくらみのある歌わせ方も彼らしいところだと思います。
枯淡の境地、寂寥感あふれる表現は誰にもまねできないものであろう作品。と一文で良く表現される曲ですが、ヨハネス・ブラームスの全ての曲の中でも、色々な作曲家の数ある交響曲のなかでも、ちょっと愁いを帯びたメロディーといい重厚な構成といい、これほど魅力的な曲はなかなかないのではないでしょうか。でも、この曲についても、むしろ過去への追憶が生々しく含まれていて、どこか過ぎ去ったロマンスと関わりがあるようにすら聞こえます。ステレオ録音。
1959年2月ハリウッド。カリフォルニア、アメリカン・リージョン・ホールでの優秀録音、名演、名盤。復刻盤。
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