千変万化◉バックハウス、シュミット=イッセルシュテット指揮ウィーン・フィル◯ベートーヴェン・ピアノ協奏曲集
バックハウス晩年のステレオ録音による比類なく美しい名演です。この巨匠にとって最後のベートーヴェン協奏曲全集になるであろうことを指揮者もオーケストラも噛みしめて、最高のサポートをしています。
高名な老巨匠であるから、数えきれない回数演奏を重ねてきたはずですが5曲の協奏曲の個性が活き活きとしている。バックハウスの日々の日課は、数時間もスケールだけを弾くことを第一にしていたとか。それが律儀だけど押しつけがましくない演奏になっているのでしょう。バックのハウスのピアノは弾き慣れた感がなく、これ見よがしでない音で、すてきです。実直だけど地味すぎない、ぬくもりのある音です。
各曲については後述しましたが、もちろん「皇帝」が、その名の通りの出来で、山ほどあるレコードの中でも最高峰のうちの一つ。しかし、是非耳を傾け聴きこんで欲しいのがメルヘン的な音楽空間を描き出した1番、2番。シュミット=イッセルシュテット指揮ウィーン・フィルが作曲家の青春時代に相応しい希望に満ちたサポートを繰り広げています。
ピアノ協奏曲第1&2番
1958年ステレオ。バックハウスの洗練されたテクニックと、戦前の面影を留めたウィーン・フィルの響きがメルヘン的な音楽空間を描き出した名盤。第1番のカデンツァやフィナーレ、第2番第1楽章あたりの颯爽として軽快な弾きぶりは、彼の年を忘れさせる程で、新鮮な魅力に満ちています。
ピアノ協奏曲第3&4番
1958年ステレオ。内省的な2曲をバックハウスは滋味豊かに表現。第3番緩徐楽章は淡々と弾き進めながら、ウィーン・フィルの音色と有機的に絡み合って、豊かな情感を表出しています。彼の十八番、第4番も千変万化のタッチと躍動的なリズムが名人芸的に駆使された自在な演奏です。
ピアノ協奏曲第5番《皇帝》
1959年ステレオ。バックハウスならではの悠然たるピアノ、彼が愛して止まなかったウィーン・フィルの典雅な響き、シュミット=イッセルシュテットの堅固な造形、これらが三位一体となった名演奏。彼の残した最も録音の条件の良い《皇帝》として、永く聴き継がれて行くことでしょう。
- 品番
- 34-15933
- 商品名
- GB DECCA 592 157 ヴィルヘルム・バックハウス ベートーヴェン・ピアノ協奏曲
- レコード番号
- 592 157
- 作曲家
- ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
- 演奏者
- ヴィルヘルム・バックハウス
- オーケストラ
- ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
- 指揮者
- ハンス・シュミット=イッセルシュテット
- 録音種別
- STEREO
- ジャケット状態
- EX
- レコード状態
- M-
- 製盤国
- GB(イギリス)盤
BLUE WITH DARK BLUE LETTERING, STEREO 3枚組(130g/130g/130g), Release 1960。
- オーダーは
- 品番 / 34-15933
- 販売価格
- 6,000 円(税別)
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