「威風堂々」だけでなく艶めかしい名曲もある★カンポーリ、ボールト指揮ロンドン響☆エルガー・ヴァイオリン協奏曲

武者がえし

2019年07月24日 08:00

通販レコードのご案内 クライスラーが演奏するのを念頭にエルガーが作曲した至極高潔な、このヴァイオリン協奏曲を些かも演奏に押し付けがましさが微塵もなく、明るくサラリとカンポーリは仕上げている。

《コレクターズ・アイテム、オレンジ盤》GB DECCA LXT5014 カンポーリ&ボールト エルガー・ヴァイオリン協奏曲 その凄さが、これみよがしになっていないのが心憎い。歌うようなヴァイオリンの音色という形容は、これこそ肉声の歌声を聴いているようなカンポーリの録音にこそ言える至福の一枚。
 そしてまた、楽譜に書かれた音符から読み取った教官に忠実に、楽器が放つ音に色彩や音量の変化を綿密に施していくカンポーリの音楽性は、トルソーの少女像が甘美な官能的なものに変化していく様な艶めかしさも感じられて脱帽もの。
 類まれな技巧を駆使して豊かな情感が表現されるが、その情感にはあくまで上品で繊細な響きの持ち主、アルフレツド・カンポーリ。名前からして純粋なイタリア人と思えるが、活躍の場は女王陛下の国英国。バッハもモーツァルトもベートーヴェンもイタリアのやり方を見習い、その手法で自分の音楽を書きましたが、カンポーリは祖国イタリアを、異国の地、英国で DECCA の力を借り、国際スタンダードにした立役者と云ったところか。
 カンポーリのバイオリンは官能的なまでに甘美でありながら、ぴんと張りつめるような緊張感を保って伸びやかに歌っている。イタリア人という彼の中のラテン的な明るさとストラディヴァリスの豊穣な音色が相まって、 ゆっくりとした時間の流れに身を委ねることが出来ます。
 ベートーヴェン、ブラームス、メンデルスゾーン、チャイコフスキー、シベリウス、ブルッフなどと有名コンチェルト七大としたい。この曲は曲への深い共感と、自然な息づかいで精神的な余裕が感じられる演奏である必要がある。そこが課題だが、平然と演奏できるようになるには、作曲の背景にある《とある人類が引き起こした悲しい歴史》の生々しい記憶が遠いものと成ってからのことかもしれないが。

レコード番号
LXT5014
作曲家
エドワード・エルガー
演奏者
アルフレッド・カンポーリ
オーケストラ
ロンドン交響楽団
指揮者
エイドリアン・ボールト
録音種別
MONO

1954年10月28〜29日、キングスウェイ・ホールでの録音。

ジャケット状態
M-
レコード状態
M-
製盤国
GB(イギリス)盤

優秀録音、コレクションアイテム

Decca ffrr Silver inner-groove 英国 DECCA ffrr 録音LP、LXT ナンバーのオリジナル。
58年頃までのプレスで、オレンジ地に銀文字の『内溝』タイプ。耳マークがあります。音場型のステレオ盤に比べてモノラルは音像型。総じてモノラル盤の音質はステレオ盤より中低音域が厚く、コシがあるので同じ演奏のステレオ盤より明らかに好ましいものも少なくない良い音です。また、こうしたモノラル盤は単にモノーラルになっているだけではなく、ステレオ盤とは別にセッション録音したのがあります。
 モノーラル盤はステレオ盤より力感があり、そこはブルーノートのモノラル盤と共通していますが奥行きでオーケストラの存在感を出している点で、わたしはオレンジラベル盤が好きです。

ORANGE WITH SILVER LETTERING, MONO 190グラム盤, Release 55/3, Stamper 2A/1A。

詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。
オーダーは
品番 / 34-19461
販売価格
10,000 円(税別)
「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。


初期盤・クラシックレコード専門店「RECORD SOUND」
入手のメインルートは、英国とフランスのコレクターからですが、その膨大な在庫から厳選した1枚1枚を大切に扱い、専任のスタッフがオペラなどセット物含む登録商品全てを、英国 KEITH MONKS 社製マシンで洗浄し、当時の放送局グレードの機材で入念且つ客観的にグレーディングを行っております。明確な情報の中から「お客様には安心してお買い物して頂ける中古レコードショップ」をモットーに運営しております。

関連記事