第二次世界大戦は日本軍の無条件降伏、ポツダム宣言で集結したが終わっていない戦いもあった。戦後、フルトヴェングラーの勢力下、ウィーン・フィル、ベルリン・フィルで演奏することさえ制限されたカラヤン。そこへ救いの手を差し出したのが英国 EMI の名プロデューサー、ウォルター・レッグだった。カラヤンのレコーディング専用オーケストラ、フィルハーモニアでたくさんのレコードを発売。劇場での指揮は出来ずとも、レコードでカラヤンの名前は全世界に知られるようになる。
ただカラヤンの悪い虫が騒いだというのか、オーディオへの関心を深めることになった。そして彼はステレオ録音を希望したが、折り悪く英国 EMI の経営陣はステレオ録音に懐疑的だった。そうこうしていると、フルトヴェングラーが急死。カラヤンはウィーン・フィルに復帰できた。しかし、ウィーン・フィルは英国 DECCA と専属関係にあったので、カラヤン指揮ではレコードを作れない。カラヤンは EMI との契約更新を曖昧に引き伸ばしていた。
そこに接近してきた英国 DECCA 社では、1959年に EMI と契約の切れたカラヤンと契約。DECCA が、このカラヤンでウィーン・フィルを完全掌握した誘惑が、《惑星》をステレオ録音しようというものだった。斯くて、1965年までカルーショーが後世に伝えるに相応しいカラヤン&ウィーンフィルの名盤をこの6年間で製作することになる。制作は英 DECCA のジョン・カルーショー、エンジニアはジェームス・ブラウン&ゴードン・パリーの二頭立てという『ショルティの指輪』制作陣がそのまま担当するという力の入れよう。後世に語り継がれるオペラを、ウィーンのソフィエンザール(カルーショーがお気に入りだったリング収録場所)で着手。
その録音セッショッンの合い間にカルーショーは有名管弦楽曲の録音。何れも全体に覇気が漲っていて、弦も管も美しく技巧的にも完成度は高い名盤を量産。後の EMI や DGG のベルリン・フィル盤にはない魅力タップリのまったく聴いていてダレるような箇所がない。
P:ジョン・カルショウ、E:ゴードン・バリー、ジェイムズ・ブラウン。1961年9月5〜22日、ウィーン、ゾフィエンザールでのセッション録音。
- レコード番号
- SXL2305
- 作曲家
- グスターヴ・ホルスト
- オーケストラ
- ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
- 指揮者
- ヘルベルト・フォン・カラヤン
- 録音種別
- STEREO
WIDE BAND WITH GROOVED MADE IN ENGLAND ED2, STEREO 1枚組(140g), Release 1962, Stamper 5W/7W。
- ジャケット状態
- M-
- レコード状態
- M-
- 製盤国
- GB(イギリス)盤
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品番 /
34-19466
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