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2018年05月31日

名曲名盤縁起 陽気なハイドンが書いた最後のミサ曲 ハイドン〜ミサ曲第12番《ハルモニー・ミサ》よりキリエ

“パパ・ハイドン”没 ― 1809年5月31日

GB DEC SXL6747 カール・ミュンヒンガー モーツァルト&…“交響曲の父”である以上に、18世紀半ば以降のクラシック音楽に、大きく魅力的な花を咲かせたフランツ・ヨゼフ・ハイドンの命日である。ハイドンは、23歳のとき、音楽家として立ち、40年以上勢力的に活動を続け、名声と地位も得て、晩年はリューマチに悩まされたものの、幸せで充実した人生を送ることができた(ナポレオン軍がウィーンを占領した直後に亡くなったのも幸せだったかも)。
 陽気で親切な天才ハイドンを偲ぶ名曲は、選ぶのに苦労するほど多いが、熱心な信仰びとだった彼が書いた最後のミサ曲、管楽器が活躍する《ハルモニー・ミサ》から、入祭誦のなかの「キリエ」憐れみの賛歌)にしよう。
 ところで、ハイドンの最後の「音楽行為」は、死ぬ数日前、ピアノでオーストリア国歌を3度弾いたことだったという。葬儀では、“愛弟子”とも言えたモーツァルトの《レクイエム》が演奏された。天国のハイドンはきっと嬉しかったろう。

ハイドンは生涯に108曲の交響曲を作り《驚愕》は94番目。自筆楽譜は、西ドイツのチュービンゲン大学とワシントンの国会図書館に分けられ、なお脱落している部分は未発見。

DE  DGG  SLPM139 195 ヤーノシュ ハイドン・ミサ曲 ハイドンはモーツァルトとは違い、栄誉に包まれた一生を送った人ですが、1809年5月31日午前0時40分に永眠し、6月15日にウィーン市民による追悼式が行われた際には、モーツァルトの《レクイエム》が歌われました。それから11年後、遺骸が墓地から教会に移される時に、頭蓋骨が紛失していることが発見され、これは調査の結果、エステルハージ侯爵家の書記と刑務所長をしていた男とが、ハイドンを惜しむの余りこっそり盗み出したものとわかり、この2人の死後、頭蓋骨はウィーン楽友協会の博物館に収められましたが、第2次大戦後、エステルハージ家の作ったハイドン霊廟に入れられ、はじめて胴体と一緒になれたという話です。



Franz Joseph Haydn

生涯の大半をエステルハージ家に仕え、ほかの音楽家との交流や流行の音楽との接触があまり無かったため独創的な音楽家になっていった。

(1732.3.31 〜 1809.5.31、オーストリア)

Franz Joseph Haydn ウィーン古典派の大作曲家。8歳のとき教会の児童合唱団に入ったが、変声期後は町の音楽家の仲間入りをし、気ままな音楽生活を重ねる一方、作曲の腕を磨いた。27歳のときモルツィン伯の楽長に就任、2年後エステルハージ侯の宮廷楽団に副楽長として抱えられ、間も無く楽長に昇進。以後30年間その地位にあり、その間、交響曲、弦楽四重奏曲、ミサなどを作曲して名声を上げた。晩年1790年と1794年の2回ロンドンに招かれ、「驚愕」、「軍隊」、「時計」などを含む12曲の「ザロモン交響曲」を作曲した。帰国後作曲したオラトリオ「四季」、「天地創造」は晩年を飾る大傑作である。交響曲と弦楽四重奏曲の形式はソナタ形式とともに彼の手により確立されたもので、彼はこれらの分野の“父”といわれている。

 代表作は上記のほか弦楽四重奏曲「セレナード」、「ひばり」、「皇帝」、「チェロ協奏曲ニ長調」など。

 また、1781年にはモーツァルトとも親交を持ち、ハイドンがイギリスを訪問する際、モーツァルトが見送りに行ったとも言われている。 ― モーツァルトのハイドン・セットに結晶化した。なお、モーツァルトはフランツ・ヨーゼフ・ハイドンの弟、ミハエル・ハイドンとの親交の方が多忙なハイドンに出会う機会が少なかった代わりに深めている。

 1790年、不幸にもエステルハージ家を解雇されるが、これはエステルハージ家の当主が替わり、新しい当主が全く音楽に関心を示さなかったからのようである。しかし、実際は、ハイドンは年金をその後もらえることとなったため、むしろ作曲に割く時間が増えたと喜んだということである。
 1792年夏、イギリスからの帰途ボンに立ち寄ったハイドンはすでにベートーヴェンの才能を知っており、ヴァルトシュタインやネーフェの懇請を快諾し、ボンの宮廷給費生ベートーヴェンを弟子としてウィーンに受け入れる約束をしました。同年12月から1年余りベートーヴェンはハイドンから厳格対位法を教授されますが、「やがてヨーロッパ最大の音楽家となるだろう」と公言して憚らなかったベートーヴェンに音楽の基礎理論を教えるにも多忙も手伝って、しびれを切らしたベートーヴェンはシェンクや優秀な教師アルブレヒツベルガーに音楽の基礎理論を学ぶということをしたのでした。人格円満社交礼儀を重んじるハイドンにとって、お互いの才能を認め合えてもベートーヴェンの新しい音楽を許容できなかった事も手伝い、他に教授したことで師弟関係を破断します。

 ハイドンは「交響曲の父」と呼ばれ、ベートーヴェンやブルックナーでも9曲しか作れなかった交響曲を100曲以上作曲している。

略歴

1732年
オーストリアで生まれる
1740年
聖シュテファン大聖堂の聖歌隊に入る
1749年
勉強と作曲活動を始める
1759年
ボヘミアのカール・モルツィン伯の学長になる
1760年
マリア・アンナ・ケラーと結婚
1761年
ハンガリーのエラテルハージ家の副学長になる
1766年
楽長に昇格
1781年
モーツァルトと親交を結ぶ
1790年
エステルハージ家を解雇される
1809年
ウィーンにて死去

 また、興味深い話としてこんな話がある。ハイドンの死後、彼の熱狂的な崇拝者が頭部を切り離して盗んでしまった。その結果、死後150年近く者間、彼の胴と首は一緒に埋葬されなかったという。




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