名曲名盤縁起 聴衆が手拍子で演奏に参加する勇壮なマーチ ヨハン・シュトラウス1世〜ラデツキー行進曲

武者がえし

2025年04月21日 17:50


ウィーン・フィルの名コンマス、ボスコフスキー没 ― 1991年4月21日


 元旦に、ウィーン・フィルが楽友協会ホールで開く「ニューイヤー・コンサート」は、世界一有名な演奏会。その立役者が、ウィーン・フィルのコンサート・マスターとして、音楽の都を象徴する活躍を繰り広げたヴィリー・ボスコフスキー(1909〜1991)である。彼は1955年から79年まで「ニューイヤー・コンサート」の顔となり、ヴァイオリンを弾きながらオーケストラを指揮するヨハン・シュトラウス父子のスタイルを再現して人気を博した。

 気さくな人柄で日本人にも愛されたボスコフスキーの命日の音楽は、湿っぽくないほうがいい。それならば、今も「ニューイヤー・コンサート」の締めくくりに演奏される〝ワルツの父〟ヨハン・シュトラウス1世の《ラデツキー行進曲》(1848年初演)。ハンガリーの将軍ラデツキー伯爵の凱旋祝賀演奏会のために書かれた、トルコの軍楽を思わせる勇壮なマーチだ。楽友協会の聴衆になった気分で、手拍子をしながら聴こう。




Johann Strauss

(父 1804.3.14 〜 1849.9.25、オーストリア)
(子 1825.10.25 〜 1899.6.3、オーストリア)