この作品のセンセーショナルなパフォーマンスを収めたアルバムでデビューを飾ることになるグレン・グールドは1955年1月2日、ワシントンで初演奏を行い、「いかなる時代にも彼のようなピアニストを知らない」とワシントン・ポスト誌に高い評価が掲載された。続く1月11日のニューヨークでの公演で、米国 CBS のディレクター(d.オッペンハイマー)がグールドの演奏に惚れ込み、翌日終身録音契約が結ばれた。グールドは、プロデューサーなどの反対を押し切り、デビュー盤としてバッハの「ゴルトベルク変奏曲」を録音。1956年に初のアルバムとして発表されるや、ルイ・アームストロングの新譜を抑えてチャート1位を獲得した。同作は、ハロルド・C・ショーンバーグのような大御所批評家からも絶賛され、ヴォーグ誌やザ・ニューヨーカー誌といった高級誌もグールドを賞賛した。
その後、メディアは、そのアイドル的容貌と奇抜な性癖を喧伝し、グールドは一躍時の人となった。快進撃は、この若者の「録音メディアにおける先達との共演」を続々と実現させていく。その時点で誰もが、後にスタジオに篭りストイックな録音作業に熱中するとは思いもしなかっただろうが、デビュー盤の曲を押し切るなど押しの強さは頼もしい。ストコフスキー、カラヤン、バーンスタイン、いずれもレコード録音に熱心だった、いわゆるスタジオを好んだ指揮者たちだ。彼ら先達と触れ合ったことで、演奏会からの決別を清いことだと決断したのでしょう。
そしてストイックで強烈な個性を貫き通し1980年、26年ぶりに斬新で魅惑的な誰もが心癒されると愛しているゴールドベルク変奏曲のデジタルによるステレオ・スタジオ再録音を残し、唐突に世を去りました。グールドは、このデジタル録音に何か手応えを感じたのでしょう。あるいは、ライヴを諦念したことを良かったのか振り返ってしまったのかもしれません。
通販レコード詳細・コンディション、価格
- レコード番号
- ML5060
- 作曲家
- ヨハン・セバスチャン・バッハ
- 演奏者
- グレン・グールド
- 録音種別
- MONO
1955年6月録音、6EYES、名盤、デビュー盤。
- ジャケット状態
- EX
- レコード状態
- M-
- 製盤国
- US(アメリカ合衆国)盤
6EYES "360 SOUND"WITH WHITE LETTERING, MONO 1枚組(130g)。
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オーダーは
品番 /
34-19331
販売価格
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