アナログレコードの魅力✪昭和の名盤レコードコンサートでご体験ください

「レフト・アローンってどういう意味なんだ」
「ひとりぼっちで逝ってしまった。
　昔、ビリー・ホリデイという歌手がいたの、
　彼女のバックでピアノを弾いていた、マル・ウォルドロンが作った曲よ」

マル・ウォルドロンが日本びいきだからか、日本人が好むからかは、どちらがどうでも良いことですが奥さんが日本人だから、マル・ウォルドロンの音楽には日本人が気持ちを動かされるのもなにか縁が有るのだろう。
たしかに日本での評判も良くて、ジャズ喫茶では必ずかかるレコードに『レフト・アローン』が有る。昨今は欧米のデータベースで上位に来るレコードがもてはやされるので、日本では良く好まれたというレコードはジャズであれクラシックであれ、どんどん忘れられていっている。

ジャズの名歌として、「レフト・アローン」を忘れてはいけない。

作詞はビリー・ホリデイ、作曲はマル・ウォルドロン。世紀のジャズ・シンガー、ビリー・ホリデイはクラシックで対等に立てるのはマリア・カラス以外にないだろう。マリア・カラスを支えた指揮者が大指揮者に育っていったように、ビリー・ホリデイが1959年に亡くなるが、その最後の約３年間をマル・ウォルドロンが伴奏を務めた。
この『レフト・アローン』は1960年に、ビリー・ホリデイが残した歌詞にマル・ウォルドロンが曲をつけた。この曲が、ただ切ないだけではないのは哀悼の曲だからだ。で、あれば、きゃすきゃすライブのアンコールに求めるのは気兼ねしたい音楽だと私は考えている。