アナログレコードの魅力✪昭和の名盤レコードコンサートでご体験ください

　先週、27日の放送は特別番組のために NHK-FM きらクラはおやすみ。よく早朝月曜日の再放送の時間には好評だった『ラヴェルまつり』の回が再放送と言った、変則的番組編成が最近多かったですが。10月に入ってクリスマスシーズンまでは落ち着いた編成で楽しめるでしょう。今日、４日の放送はバロック時代の音楽が中心で落ち着いた時間を過ごしています。先週から、ふかわりょうさんの相手を務めている三浦友理枝さんも番組のペースを掴んだ印象ですね。

　さて、クラシック音楽の演奏家には楽器それぞれに驚きのエピソードがあるものですが、ピアニストが協奏曲を演奏する時に戸惑う音楽ってなんでしょうね。別の曲のつもりでピアノの前に落ち着いたら、指揮者の合図で、このティンパニがなったら即座に演奏できるものなのかしら。ふと、そんな質問を三浦友理枝さんに投げかけてみたくなりました。

　この作曲家は当時、北欧のショパンとも評価されヨーロッパ各地に訪問。ピアノ協奏曲イ短調はデンマークに滞在中に着想。第３楽章のある部分で「これが本当の北欧だ！」と初見で弾いていたリストが絶賛している。ドヴォルザークの『新世界』交響曲にしても言えることですが、故郷より離れている時により故郷を強烈に想起させるフレーズが生まれるのでしょうね。

　第一楽章の冒頭では、印象的なティンパニのクレッシェンドに導かれ、流れ落ちるようピアノのフレーズが登場。「悲劇」をイメージさせる BGM としてテレビなどでもしばし使われる。このフレーズは、作曲家の故郷ノルウェーによく見られる断崖絶壁の入り江「フィヨルド（fjord/峡湾）」に注ぐ滝の流れを表現したものともいわれる。
　このピアノ協奏曲は、よくロベルト・シューマンのピアノ協奏曲と比較される。これは、両者とも同じイ短調で書かれた曲で、始まりの部分や作風がよく似ていることなどによるが、実際、シューマンのピアノ協奏曲をライプツィヒ音楽院に留学していた1858年にクララ・シューマンの演奏で聴いていて、それに大きく影響を受けていて、主題がシューマンの主題と音程関係が反行形になっている。
　CDには両曲が一緒の組み合わせも多くて、このシューマンのピアノ協奏曲がニアピンとなる可能性も強そうですね